2018年04月26日

平成30年4月添え状より

花信しきりの今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

京都や関東は花吹雪舞い散り、仙台は春爛漫あたり。桜前線が北上して、盛岡にも“初桜折しも今日はよい日なり(芭蕉)”と、心浮かれるサクラの季節が近づいてまいりました。


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 この季節になると、当社の「大お花見会」に合わせて、加賀野の森の樹齢400年の大桜がその日、満開になってくれるかどうか。年に一度のお花見会に、散って仕舞って花がなかったらどうしよう、などなど心配が尽きません。やはり、“世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし(在原業平)”の、心境です。

という訳で、今年の「大お花見会」は、423日(月)。チラシを同封いたしましたので、是非皆さまご参加ください。ご家族さまもお出かけください。




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 この季節になると毎年思い出すことがあるので、今年も書きます。それは丁度、父が亡くなった年、郷里の福島でタクシーの中での運転手さんとの会話です。4月の初め、私が「開花まで、あと1日、2日かしら?」というと、運転手さんはもうすぐですね、と同意しながら曰く「皆さん、桜、桜と気にかけますけど、紅梅、白梅も今とても綺麗に咲いていますよ。誰も梅の開花は気にしないんですね。梅だって美しく咲くし、香りもする、実も成る。梅の開花はいつか、と問う人がいないのは、頑張って咲いている梅に悪いと思うんですが」というのです。確かに紅梅、白梅の見事な時期で、目は美しい梅にも行くのですが、でも周りの桜はどうかしらと桜をつい探してしまい、言われてみれば梅に悪い、そんな気持ちになりました。



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ところが次に別のタクシーに乗った時、この話をすると別のタクシーの運転手さん曰く「それは、引き際でしょう。桜はせいぜい1週間、パッと咲いてすぐ散ってしまう。その引き際が潔くて日本人の象徴、武士道と合致します。それに、花はふつう太陽の方を向いて咲くけれど、桜は下を向いて咲く。人間の方を向いて咲きますからね」と言うのです。どの運転手さんもなかなかのことを言う、ととても感心した次第です。


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 『桜梅桃李(おうばいとうり)』という言葉があります。これは花が一度にパッと咲くという意味ではなく、それぞれの花が、その特性を発揮して、見事に咲き薫ること。同じように人間も、ありのままに人生を咲かせ、実を結ぶことができるということを、仏法では『桜梅桃李』にたとえて説いています。桜は桜らしく、梅は梅らしく、桃は桃らしく、李(すもも)は李らしく、と。

 「自分は大して意味をもたない存在じゃないか」とか自分に自信がなくなる時があります。しかし、だれ一人としてこの世に存在価値のない人なんてない、だれでも良いところもあれば短所もある。今いるこの場所で輝いていこう、「自分は自分らしくていいんだ」という『桜梅桃李』とは、勇気や希望を与える言葉です。


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今年も当社では、約10名が入社し、4月に入社式も行います。しかし入社式がない時代もありました。また、辞めていった職員であっても、同じ「今」を生きる人間として、“人に優しく”をモットーに、自分も含めて、皆が良い人生を歩めますように・・。と、春は創世の時期、周囲に恵まれ助けられて今があることへの感謝が沸き上がる季節のような気がします。


4月の請求書を同封いたします。ご不明な点は総務までお問合せください。これから春陽麗和の好季節、健やかなる日々をともに過ごしましょう。         敬 具


                    平成30412日 総施設長  神原美智子

posted by 施設長 at 07:45| 日記